ランニングは同じ動作を何千、何万回と繰り返すスポーツであるため、同じ箇所に負荷がかかり続けランニング障害に発展することがあります。ランニング障害は慢性的な疲労にもつながるため、できる限りケアを行い、怪我を未然に防ぐことが大切です。
そこで今回はランニングによる踵の痛みについて解説します。踵に痛みが出やすい人は参考にしてください。
・走ると踵が痛い
・怪我の予防をしたい
・ふくらはぎや足裏が攣る
・踵に痛みが出る原因
・ランニング障害の予防方法
・痛みが出たときの対処方法
20年以上の競技歴で培った知識を基に解説します。
何をすればいいんだろう?
踵が痛いランナーは要注意
ランニングによる踵の痛みには注意が必要です。踵の痛みを放置していると膝下の筋肉の慢性的な張りや、踵の骨の疲労骨折に発展する場合もあります。
特に疲労骨折の場合は長期間ランニングができない状態になってしまうため、しっかりと対策をとりましょう。
痛みは体からの危険信号!
ランニングで踵が痛む原因
踵に痛みが出ている状況にはいくつかの原因が考えられます。
同じ踵の痛みにしても、人によって痛みの原因は違いがあるため、一つひとつ原因を確認しながら対応しましょう。
ランニングフォームが原因
最近のトレンドとしてはつま先から設置するフォアフット走行が注目されています。一方でマラソンなど長距離を走るランナーは、踵から設置するヒールコンタクト走行のランナーも多く存在します。
ヒールコンタクトはその名のとおり、踵から設置をするため、全体重が踵に集中し衝撃が大きくかかります。一歩ごとに大きな衝撃がかかるため、何万回も繰り返すことにより炎症が生じることは言うまでもありません。
足裏の疲労が原因
踵には足裏の筋肉がつながっています。そのため、足裏の筋肉が疲労により緊張することで踵に痛みが生じることがあります。
過度なランニングを行うと足裏のアーチ構造に崩れが生じます。アーチ構造の崩れは、さらなる疲労につながり踵の痛みにつながります。
ふくらはぎの張りが原因
踵にはアキレス腱を通してふくらはぎの筋肉も繋がっています。足裏の筋肉と同様にふくらはぎの筋肉が緊張することにより、踵に痛みが生じます。
ふくらはぎの筋肉は、ランニング時に体重を支える役割があるため、過度なランニングはふくらはぎの疲労につながります。
ふくらはぎが張りやすい人はこちらの記事も参考にしてください。
踵に痛みが出たら
踵の痛みは疲労骨折につながる恐れがあるため注意が必要です。
まずは痛みを取ることを最優先しましょう。
症状が悪化してしまうと、疲労骨折はしていなくても大きな痛みを伴います。歩く際は踵を絶対に設置する必要があるため、日常生活に影響も出てしまいます。
少しでも違和感を感じたら、無理せず休む勇気も必要です。
アイシングをして休養を取る
踵に痛みが出ている状況では、患部に炎症が出ている可能性があります。明らかに熱を持っている場合は特にアイシングで症状を和らげましょう。
ただ、足裏やふくらはぎの筋肉を冷やすことはお勧めしません。筋肉の張りが踵に痛みを生じさせている可能性があるため、アイシングによりさらに緊張させてしまう可能性があります。
アイシングは患部のみとし慎重に行いましょう。
氷嚢があれば便利に使えます!
足裏とふくらはぎの筋肉をほぐす
踵につながっている筋肉が緊張することにより踵に痛みが生じることがあるため、それら筋肉をほぐすことで症状が和らぐことがあります。
特にふくらはぎはランニングで張りやすい部分でもあるため、セルフケアが重要です。
ゴルフボールを足裏で転がしたり、マッサージクリームを用いてマッサージすることが有効です。
ただ、足裏やふくらはぎの筋肉は繊細な筋肉であるため、過度なマッサージは筋繊維の損傷につながります。
一度に長時間行うのではなく、日々定期的に行いましょう。
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痛みを再発させないために
痛みが引いたとしても、何も対策を取らずに同じように走っていては痛みが再発することは必然です。
痛みを再発させないためにも以下に紹介するような対策をとりましょう。
テーピングをする
踵の痛みを予防するためにはテーピングが有効です。足裏にアーチを作るテーピングや、踵がぐらつかないように固定する方法があります。
テーピングの方法についてはこちらで詳しく解説しております。
衝撃の少ないシューズを使用する
特にヒールコンタクト走行のランナーは踵に大きな衝撃が加わります。
そのため、できる限り衝撃を緩和してくれる、ソールの厚いシューズの使用がお勧めです。
衝撃を吸収してくれるシューズは膝など関節にも優しいため、痛みが出やすい方はクッション性の高いシューズを使用しましょう。
衝撃を吸収してくれるシューズについてはこちらで解説しています。
まとめ
踵はランニングにおいて大きな衝撃が加わる箇所であるため、痛みが生じやすい箇所でもあります。
踵の痛みは放置しておくと悪化の危険があるため適切に対処しましょう。アイシングやテーピング、衝撃の少ないシューズを使用し、快適にランニングを楽しんでください。
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