マラソンなどの長時間のスポーツをしていると、頭がぼーっとしてきたり、強い空腹感を感じることがあります。それは体からの危険信号かもしれません。
そこで今回はハンガーノック(低血糖)について解説します。ランニングを楽しむためにもぜひ参考にしてください。
・ハンガーノックって何?
・ハンガーノックの原因は?
・ハンガーノックの予防策はある?
・ハンガーノックとは
・ハンガーノックの原因と対処法
・ハンガーノックの予防策
20年以上の競技歴で培った知識を基に解説します。
ハンガーノックって何?
ハンガーノックとは?
ハンガーノックとは、一般的には低血糖症を指しています。エネルギー不足により血糖値が極端に下がった状態です。車で例えるならばガス欠のような状態であり、運動の継続ができなくなってしまいます。
なんだか怖そう…
マラソンで低血糖を起こすことがある
ハンガーノックはマラソンや自転車など長時間の運動で起きることが多くあります。運動時間が長い分大量にエネルギーを消費するため、体内に蓄積してあるエネルギーだけでは足りなくなってしまうのです。
フルマラソンだけでなくハーフマラソンや箱根駅伝などでも途中で動けなくなってしまうランナーを見たことがあると思います。ハンガーノックが起きてしまうと、すぐに動き出すことはできないため、大きなタイムロスになってしまいます。
動けなくなっちゃう人もよく見る!
ハンガーノックの主な症状
ハンガーノックの主な症状は以下のようなものが挙げられます。どれもパフォーマンスに大きく影響を及ぼし、ゴールタイムを大きく影響してしまいます。症状によっては回復までに時間がかかる場合もあるため、大事にならないためにも違反を感じたらすぐにレースやトレーニングを中断しましょう。
どんな症状が出るの?
手足に力が入らなくなる
血糖値が極端に下がった状体では手足に力が入らなくなります。足に力が入らないために立ち上がることができなくなってしまうこともあります。
また、手足が震えたりしびれたりする場合もあります。体の末端から異変が出やすいため、異常を感じたらできるだけ早めに休息を取りましょう。
思考が鈍る
血糖値が下がった状態では頭の回転が鈍くなります。ぼーっとするような感覚に襲われ、走っているにもかかわらず、今何をしているのかわからなくなる場合もあります。少しでも頭がぼーっとしてきたら、体からの危険信号です。できるだけ早めに対策をとりましょう。
吐き気
ハンガーノックは吐き気も引き起こします。気温が高い中でのマラソンでは多量の発汗も伴うため、脱水症状の併発も危険です。吐き気がある状態では水分を摂取しにくいですが、脱水防止のためにも、できるだけ小まめに水分を摂取しましょう。
寒気
血糖値が急激に低下をすると悪寒を感じることがあります。風邪を引いたときのような寒気を感じ、明らかに体調に異変が起こります。夏場のレースであっても寒気を感じることがあります。
暑い中でのレースでは熱中症の危険もあるため、ハンガーノックなのか熱中症なのかを即座に判断し、適切な処置をとりましょう。
頭痛
ハンガーノックでは吐き気や寒気と同時に頭痛も引き起こします。ランニング中の頭痛は明らかに体からの危険信号であるため、大事になる前に中断しましょう。頭痛を引き起こしている状態では満足に走ることもできません。自分のためにも周囲のためにも中断する勇気が必要です。
ハンガーノックの対処方法
ハンガーノックが起きてしまうとパフォーマンスに大きな影響を及ぼします。思考力の低下や、体調の異変は、体からの危険信号ですから、おかしいと感じたときはすぐに対処が必要です。
発症したらどうすればいいの?
糖質を摂取する
ハンガーノックは血糖値の低下によって起きる症状であるため、糖質を摂ることが有効です。糖質を摂取することで血糖値を上昇させて、症状の改善を図りましょう。
ハンガーノック改善に有効な食品についてはこの後解説していきます。
レースを中断して休む
重度のハンガーノックの場合、その場での回復は不可能です。回復には相当な時間を要します。とても走れるような状況ではないため、レースは中断しましょう。
無理して走ってしまうと、症状をさらに悪化させてしまう可能性もあるため、決して無理をしてはいけません。
ハンガーノックの予防方法
ハンガーノックは事前準備や少しの工夫である程度防ぐことが可能です。せっかくトレーニングを重ねても、ハンガーノックを起こしてしまっては本来のパフォーマンスが発揮できないため、できる限りの対策をとりましょう。
どうすればハンガーノックを予防できる?
ランニング前にエネルギーを摂取しておく
ハンガーノックはエネルギー切れの一種であるため、ランニング前にエネルギーを確実に摂取しておきましょう。長距離ドライブの前の給油のようなもので、事前にエネルギーを摂取することでハンガーノックを回避できる可能性があります。ランニング前におすすめの食べ物についても解説しているので参考にしてください。
定期的にエネルギーを摂取する
マラソンは長時間の運動です。長時間エネルギーを何も摂取せずに運動を続けることがハンガーノックの原因になることから、ランニング中にも定期的にエネルギーを摂取するのがおすすめです。
マラソンにはエイドステーションなども設置されているため、それらを使って定期的にエネルギーを摂取しましょう。
ハンガーノックの予防におすすめの食品
ハンガーノックの改善や予防には、糖質やエネルギーの摂取が必須です。定期的に効率よく摂取することで、ハンガーノックを予防できるだけでなく、パフォーマンス向上にもつながります。
何を多ばればいいんだろう?
清涼飲料水
清涼飲料水には糖質や塩分、水分も含まれているため、ランニングに必要な栄養素を手軽に摂取できます。甘すぎる飲み物はギャグに喉が渇いてしまいますが、少量であれば糖質摂取に最適です。
フルマラソンなどでは、後半のエイドステーションにはコーラなどが置かれていることもあります。清涼飲料水を適度に摂取して糖質を摂りましょう。
チョコレート
チョコレートは糖質の塊のような食べ物です。食べることで手軽に糖質を摂取できます。日常であればカロリーなどを気にしなくてはならないチョコレートですが、マラソン中だけは強い味方になってくれるでしょう。
エイドステーションにも置かれていることがあります。食べ過ぎてしまうと消化不良を起こしてしまうため、適度な摂取がおすすめです。
エネルギーゼリー
エネルギーゼリーはスポーツに必要な栄養素を詰め込んだアイテムです。マラソンに特化したエネルギーゼリーも多数発売されており、うまく使うことでパフォーマンスの向上も期待できます。
マラソンにおすすめのエネルギーゼリーについても解説しているので参考にしてください。
まとめ
マラソンなどの長時間のスポーツではハンガーノックの危険があります。トレーニングの成果をパフォーマンスとして発揮するためにも、ハンガーノックの予防は万全にしておきましょう。確実に予防することで、発症のリスクを最小限に抑えられます。
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