陸上競技シューズ国内メーカーのasicsから中距離用スパイクの新商品が発売されます。そこで今回は新商品の特徴や同じシリーズとの比較を行いました。
新しくスパイクを購入しようとしている方は、ぜひ参考にしてください。
・METASPEED MDはどんなシューズ?
・METASPEED LDとの違いは?
・おすすめの中距離用スパイクは?
・METASPEED MDの特徴
・METASPEED LDとの違い
・おすすめの中距離用スパイク
20年以上の競技歴で培った知識を基に解説します。
METASPEED MDはどんなスパイク?
METASPEEDシリーズに新作登場
asicsの人気シリーズがメタスピードシリーズです。マラソンシューズであるMETASPEED SKY+や、METASPEED EDGE+は特にランナーから大きな支持を得ています。
トラックシューズではピンレスタイプのMETASPEED LDや、ピンが取り付けられたMETASPEED LD LEがあります。トラックシューズはナイキがほぼ独占している状況ですが、そこに歯止めをかける可能性があるのが今回の新商品です。
METASPEED MDは今までのスパイクと何が違うの?
METASPEED MDの特徴
価格:29,500円(税込)
推奨種目:800m〜1500m
スパイクピン:6本(片足)取り合え式
METASPEED MDはasics中距離用スパイクのフラッグシップモデルとして登場しました。これまでasics中距離用スパイクといえば、コスモレーサーやGUN LAP 2が主力商品でした。しかし、METASPEED MDの登場によりasics派ランナーの買い替えや、ナイキからの乗り換えが期待されます。
金額は約3万円と中長距離用スパイクとしては、かなり強気な設定。金額に見合うだけの性能があるのか、特徴を見ていきましょう。
高級品だ…
中距離スパイク初カーボンプレートを搭載
METASPEED MDは中距離スパイクとしては初めてカーボンプレートが採用されています。これまでは屈曲性の高いナイロンプレートが採用されていましたが、カーボンプレートの採用により、より強い反発力を得ることができます。
つま先から踵まで大きく広がる、フルレングスカーボンプレートの強い反発力で、ゴールタイム短縮が期待できます。
高反発素材「FF BLAST TURBO」を搭載
メタスピードシリーズに採用されている、軽量性、反発性に優れた素材FF BLAST TURBOをミッドソールに使用。カーポンプレートとの相乗効果で更なる反発力を生み出し、推進力へつなげます。
FF BLAST TURBOとカーボンプレートの組み合わせは、もはやMETASPEED SKY+と遜色ないといえます。高すぎる性能からトラックでは使用できないシューズと、近い性能を発揮してくれること間違いありません。
軽量で通気性に優れたアッパー素材
軽量で通気性に優れた「モーションラップアッパー」を採用。夏場の暑い時期のレースや、雨など悪天候の中でのレースにも対応します。
トラックレースは春から夏がシーズンであるため、通気性は非常に重要です。レースを最後まで快適に走るためにも、通気性に配慮されたアッパーはありがたい存在です。
METASPEED LD LEとの違い
左:METASPEED MD,右:METASPEED LD LE
これまでメタスピードシリーズのスパイクは長距離用スパイクであるMETASPEED LD LEしか存在しませんでした。そこに登場した今回のMETASPEED MDは、見た目こそ似ているもののMETASPEED LD LEとは似て非なる存在です。
METASPEED MDの特徴を、METASPEED LD LEと比較してみましょう。
プレートの素材が違う
METASPEED LD LEは樹脂プレートが採用されているのに対し、METASPEED MDはカーボンプレートが採用されています。プレートの素材の違いにより、より強い反発力が期待できます。
ナイキの人気スパイクであるドラゴンフライとエアズームビクトリーも似たような違いがあります。長距離用スパイクであるドラゴンフライには、ナイロンプレートに近いPebax®製フルレングス プレートが採用されています。一方で中距離用スパイクであるエアズームビクトリーには、カーボンプレートが採用されています。
つまり、ナイキのドラゴンフライの対抗馬がMETASPEED LD LE
エアズームビクトリーの対抗馬がMETASPEED MDとなります。
ソールの厚さが違う
左:METASPEED MD,右:METASPEED LD LE
高反発素材FF BLAST TURBOから成るミッドソールですが、METASPEED LD LEよりも薄く、踵の設置面も小さくなっています。これにより地面との接地感を強めるとともに、前足部に体重が乗りやすい構造となり、スピードが出しやすくなります。
中距離種目はスピード勝負でもあるため、どれだけ楽にスピードを出せるかが非常に重要です。踵が小さく、短距離用スパイクのようなMETASPEED MDは中距離種目に特化したスパイクと言えます。
ピンの本数が違う
左:METASPEED MD,右:METASPEED LD LE
METASPEED LD LEは4本のピンに対し、METASPEED MDは6本のピンが搭載されています。これにより、より強い反発力を発揮します。
スパイクピンはタータントラックに刺さることで反発を生み出すため、ピンの本数は反発力に比例します。ピンの本数が増やされたことで、スピードを出すことに特化した作りとなっています。
いろんな違いがあるんだね!
中距離ランナーにおすすめのスパイク
METASPEED MDはこれまでのメタスピードシリーズのシューズに全く劣らない優れた性能のシューズです。しかし、約3万円という価格の高さからなかなか手が出しづらいシューズでもあります。
METASPEED MD以外にも高性能なシューズはたくさん存在するため、まずはそれらを試してみるのもおすすめです。中距離用おすすめスパイクについても解説しているので参考にしてください。
まとめ
METASPEED MDはこれまでのメタスピードシリーズの良い部分を詰め込んだスパイクと言えます。
現状トラックシューズはナイキが独占している状況ですが、国内メーカーであるasicsシューズが目立つ日が来ることに期待が集まります。トレーニングシーンに合わせたasicsランニングシューズについても解説しています。
種目に合わせたおすすめスパイクも紹介しているので参考にしてください。
800mにおすすめのスパイク
800m,1500mにおすすめのスパイク
3000mにおすすめのスパイク
5000m,10000mにおすすめのスパイク
コメント