NISAは将来に向けた資産形成に役立つ仕組みですが、預貯金とは異なります。それぞれの特徴を理解していないと必要なときにお金が使えなかったり、将来にお金が足りなくなる場合があります。
そこで今回はNISAと預貯金の違いについて解説します。将来に向けた資産形成を考えている方はぜひ参考にしてください。
・NISAって何?
・NISAと貯金はどう違うの?
・NISAと貯金はどっちがいいの?
・NISAと貯金の特徴
・NISAと貯金のメリット、デメリット
・向いている人とそうでない人
生活に役立つお金の知識と、趣味のランニングについて解説しています。
初心者でも理解しやすいよう、専門用語はなるべく使わず、簡単に解説します。
NISAと貯金はどっちがお得?
NISAとは?
NISAとは、投資における非課税制度のことです。通常投資で得た利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座内で得た利益は非課税になります。
税制の優遇措置は、将来における資産形成に大きな影響を及ぼすため、非常に役立つ制度といえます。
税金がかからない分お得だね!
NISAのメリット
NISAの最大のメリットは、資産が増やせる可能性があることです。世界経済発展の波に乗り、自身の資産も一緒に増え続ける可能性があります。
NISAのメリット
・資産が増える可能性がある
・お金を管理する能力が身につく
NISAは長期保有を目的としていることから、全世界株式に連動するインデックスファンド(投資信託)がおすすめされています。NISAで損失を出さないためには、どの商品を購入するのかが重要になります。損をしないための投資信託の選び方についても解説しているので参考にしてください。
大切なお金を投資に回すことで経済に興味関心が湧き、自然と勉強するようになります。そうすることで資金管理能力も鍛えられるため、家計はより盤石なものとなります。
何もしないでお金が増えるなら嬉しい!
NISAのデメリット
NISAのデメリットは株価の暴落などにより損失が発生する可能性があることです。NISAはあくまで投資であることを理解して、リスク許容度の範囲内で行うようにしましょう。
NISAのデメリット
・元本割れリスクがある
・資金が拘束される
NISAは投資であるため、資産が増えるときもあれば減るときもあります。価格が落ちているときに売却してしまうと損失となり、大切なお金が減ってしまいます。
また、投資した資金は売却することで現金化できますが、投資信託の場合はリアルタイムで売却ができず、出金までに数日かかってしまいます。緊急で現金が必要な場合でも、お金が手元に来るまで数日必要となるのはデメリットといえます。
暴落は一番怖い…
貯金とは?
預貯金は銀行や郵便局の口座にお金を入金しておくことを指します。最近ではネット銀行も数多く出てきており、コンビニ等で手軽に入出金が可能です。
預けているだけで利息が着くことと、元本割れのリスクがないことが特徴です。
貯金は安全な気がする!
貯金のメリット
現金預金は、日本で生活する場合非常に使い勝手がいいといえます。使いたいときに使えて、いつでも手軽に引き出せるのがポイントです。
また、日本が破綻しない限り、日本円の価値は安定しているため、安定資産の一つともいえます。
貯金のメリット
・流動性が高い
・安定した資産になる
流動性が高いことで緊急時であってもすぐに現金を手元に用意できます。また、各金融機関ごとに1,000万円まで保証されているため、万が一銀行が破綻するようなことがあっても無くなることはありません。
日本で生活する上で日本円は必須になるため、日本円を手元に残しておくことは非常に重要です。
現金があればとりあえずどうにかなる!
貯金のデメリット
お金を全て日本円で貯金しておくということは、言わば日本円に一括投資しているのと同じです。日本円の価値が差がったり、米ドルなど外貨の価値が高騰すれば、相対的に日本円の価値も下落します。
貯金のデメリット
・インフレに弱い
・利息がつかない
日本は、ほとんどを輸入品に頼っているため、日本円の価値が下がることで輸入コストが上昇し、その結果、物やサービスの価格も高騰します。そのとき銀行預金しかなかったならば、相対的に預金残高は目減りしているといえます。
また、銀行の普通預金金利は0.001%とほとんどないのと同じです。株や投資信託であれば配当や値上がり益が期待できますが、貯金では期待できません。
預貯金も相対的に価値が下がってる!
NISAが向いている人
NISAを使った投資は長期投資が基本です。そのため、残りの人生が長ければ長いほど損失のリスクが低減します。また、自分でお金を管理するのが苦手な方は、NISAに強制的に積み立てることで自然とお金を貯めることが可能です。
NISAが向いている人
・定年まで時間がある方
・預貯金をすぐに使ってしまう方
退職金の使い方についても解説しているので参考にしてください。
貯金が向いている人
投資で安定した利益を産むためには長期投資が基本です。そのため、年金生活などの場合は投資に向いているとはいえません。また、投資はリスク資産であるため、人によっては暴落が心配なあまり、過剰に気になってしまう場合があります。
貯金が向いている人
・定年後など、お金を使い切るフェーズの方
・価格変動が気になりすぎて夜も眠れない方
2024年から新NISAスタート
現行のNISAは2024年1月から新NISAとして生まれ変わります。新NISAのポイントは以下のとおりです。さらに詳しく知りたい方は、新NISAについて詳細に解説しているので参考にしてください。
新NISAのポイント
・生涯投資可能額が1,800万円に拡充
・成長投資枠と積立投資が併用可能に
これまでは、一般NISAであれば年間120万円。生涯合計600万円が上限でした。つみたてNISAであれば年間40万円。生涯合計800万円が上限でした。これらが改正され、一般NISA部分、つみたてNISA部分それぞれ大幅に拡大しています。
また、これまでは一般NISAとつみたてNISAはどちらか片方しか選択できませんでしたが、新NISAでは併用可能になります。新NISAの非課税枠は旧一般NISA部分とつみたてNISA部分それぞれに設けられているため、非課税枠をうまく使うためにはどちらも並行して投資する必要があります。
つみたて投資と成長投資が併用できるようになる!
おすすめの証券口座
証券会社選びはネット証券が基本です。また、生活スタイルによっておすすめの証券会社は異なります。NISAにおすすめの証券会社についても解説しているので参考にしてください。
どの証券会社がおすすめ?
SBI証券
おすすめポイント
・業界最安クラスの手数料
・Tポイント、dポイントに対応
・保有額に合わせてポイント付与
投資初心者からプロまで幅広い層から支持されている証券口座です。国内外でもトップレベルのシェアを誇り、使いやすさにも定評があります。
株式や投資信託の売買には手数料がかかりますが、SBI証券は業界最安クラスの手数料水準です。手数料は積み重なることで多大なコストとなるため、できるだけ抑えるのが基本となります。
Tポイントやdポイントに対応しており、貯まったTポイントで商品を購入することもできます。普段TSUTAYAやウェルシアグループなどTポイントが貯まる環境にある方におすすめです。
また、投資信託の保有額に応じてポイントが付与されるのもおすすめポイントのひとつです。投資信託を購入して放置しておくだけで、投資信託の利益とは別にポイントを受け取れます。
楽天証券
おすすめポイント
・楽天経済圏の還元率アップ
・貯めた楽天ポイントで投資ができる
楽天経済圏を中心に多くのユーザーを囲い込んでる楽天グループ。楽天証券を使用して株式等の購入を行うことで、楽天市場でのポイント還元率がアップします。
また、貯まった楽天ポイントで投資信託が購入できるのもポイントです。楽天市場での買い物や、楽天カードの利用に応じて、多くのポイントを獲得できるため、それらを無駄な買い物に使うのではなく、効率よく資産運用に回せます。
自己資金を投資に回すのが怖い初心者の方でも、貯まった楽天ポイントを使って投資ができるため、金銭的な損失のリスクを抑えた投資が可能です。
まとめ
NISAと預貯金は全くの別物です。NISAはリスク資産であり価格変動を伴います。預貯金は安全資産であるものの、インフレリスクなどを伴います。どちらにもメリット、デメリットがあるため、それぞれをバランスよく持つことが大切です。
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