女子5000m世界記録はどれくらい！？日本記録との差を解説！

女子5000m走は、アフリカ系選手が上位を独占している種目です。フルマラソン以上に世界の壁が厚い現状です。

5000m世界記録は？

Wikipediaより引用

女子5000m世界記録は、2020年10月08日にレテセンベト・ギデイ（エチオピア）が記録した14分06秒65です。これまでの世界記録は、2008年6月にティルネシュ・ディババ（エチオピア）の14分11秒15だったため、約12年ぶりの更新です。

さらに翌年、10000mにおいても、シファン・ハッサン（オランダ）の持っていた世界記録をわずか2日で更新しています。

ギデイ選手は、2023年年度で26歳であり、選手生命は残されています。そのため、更なる世界記録更新が期待されます。

　

世界記録歴代10選

歴代10選では、1位〜8位をエチオピア出身選手が独占しており、同じアフリカ圏内のケニア勢を抑えていることが分かります。

エチオピア勢上位8何の内、2020年以降に樹立された記録は4つであり、半分が最近の記録です。若い選手が次々に高記録を出していることから、今後もエチオピア勢の勢いは続くことが予想されます。

世界記録はどれくらいのペース？

世界記録14分06秒は400mあたり約68秒のペースです。このペースはインターハイ男子5000mの決勝とほとんど同じペースです。つまり、世界トップレベルの女子選手は、日本の男子高校生のトップレベルと同じレベルで走っていることになります。

　

5000m日本記録は？

Wikipediaより引用

5000m日本記録は、2021年8月02日に廣中璃梨佳（日本郵政グループ）が記録した14分52秒84です。2005年7月に記録された福士加代子の14分53秒22を約16年ぶりに更新しています。

翌年、2022年7月には10000mでも日本歴代2位の記録を出しています。2023年度に23歳を迎えるため、まだまだ発展途上であり、さらなる記録更新が期待されます。

日本記録歴代10選

日本歴代10選の内、2020年以降の記録は6つあります。これは、ここ数年で女子トラック競技界のレベルが格段に上がっていることを示しています。また、記録を出している選手の多くが20代中盤であるため、今後の記録更新も期待できます。

日本記録保持者の廣中選手だけでなく、世界陸上複数種目出場の田中希実選手など、若手選手の活躍が、低迷していた女子陸上界を再加熱させています。

世界記録との差はどれくらい？

ギデイ選手の世界記録14分06秒と、廣中選手の日本記録14分52秒を比較すると46秒の差があります。距離にすると約300mであり、トラック3/4周分に相当します。

レベルが上がってきている女子トラック競技ですが、男子5000mよりも世界の壁は厚い状況です。ただ、世界記録、日本記録ともに1位と10位の差は14秒であることから、日本選手も選手層だけで見れば世界に劣っていないように思えます。

　

レテセンベト・ギデイが使用しているシューズは？

世界記録を樹立したレースではNIKEドラゴンフライを使用していました。また、ギデイ選手は10000mでもドラゴンフライを使用して世界記録を樹立しています。

1500mから10000mまでトラック中長距離で使えるこのスパイクは、国内外の大会でほとんどの選手が使用しているスパイクです。

エアズームビクトリーほど反発は強くなく、その分体重移動がスムーズに行えるシューズです。効率の良い動きでエネルギー消費を抑え、記録更新をサポートします。

廣中璃梨佳が使用しているシューズは？

世界記録保持者のギデイ選手と同様に廣中選手もNIKE ドラゴンフライを使用しています。レースのたびに違うシューズに見えますが、NIKEはカラーバリエーションが豊富であるため、そのときのカラーのシューズで試合に臨んでいるようです。

中長距離選手のほとんどが使用しているドラゴンフライは、効率的な体重移動を実現させ、無駄なエネルギー消費を抑えます。

中長距離種目において、体力の温存は最も大切な要素であるため、エネルギー消費の抑えられるドラゴンフライが多くの選手から選ばれる理由の一つです。

　

まとめ

陸上競技中距離種目は短距離以上に世界との壁が厚いと言われています。しかし、近年は若手ランナーを中心に才能あふれる選手が続出しているため、世界との差を縮めることが期待されます。